4月4日、「永住外国人の地方参政権の実現を!大阪集会」が行われました。私は、集会の実行委員会の共同代表としてあいさつしました。
永住外国人の参政権の保障は日本のこれからの社会のあり方を方向づける大事な課題だと思っています。国際化が進む中で多民族・多文化共生の社会へ進展していけるかどうかが問われています。また、アジアと日本の植民地時代の歴史にもかかわる問題です。偏狭なナショナリズムなどによって、定住外国人の地方参政権の保障に反対する人々がいますが、そのような考えでは多民族・多文化共生社会は築いていくことができません。
大阪は在日朝鮮・韓国人をはじめとする多くの外国籍住民が暮らしているまちです。地域に共に生きる住民の視点で大阪の地から日本の政治を変えるようなうねりをつくっていこうと集会で呼びかけました。
集会では、この問題に長く関わっている弁護士の丹羽雅雄さんが基調提案を行いました。
外国人の地方参政権の是非については、95年に最高裁によって憲法許容説が示され、立法政策の問題として投げかけられ、その後10年以上にわたって国会においても共同も含めて複数の政党から法案が提案されてきましたが、いずれも可決にはいたっていません。公職選挙法や地方自治法に定められた選挙権、被選挙権の「国籍条項」や、憲法の示す「国民主権の原理」などの消極論が紹介され、それに対する反論が示されました。また、「参政権がほしければ帰化して国籍を変えればよい」というような民族的なアイデンティティを無視した主張は参政権とは別次元の問題であるという解説がありました。
丹羽さんのコーディネートでパネル討議が行われ、龍谷大学教授の田中宏さん、民団大阪本部事務局長のキムヒュンスさん、民主党の土肥隆一衆議院議員の三人が、外国籍住民の地方参政権の必要性と課題について発題しました。
田中さんは、出生地主義のアメリカでは国内で生まれた時点で国籍が与えられるのに対して何代にわたっても外国籍という血統主義の日本の国籍法の問題を考えるべきであること、また、国境を越えた人の移動が益々激しくなる現在、韓国では在外韓国人が国政選挙に参加できないことが「憲法不適合」と判断され、2年以内の法整備にむけて動いていることが紹介され、「許容説」が示されて10年を超えた日本の良識が問われていることなどを提起しました。
キムさんは、在日韓国・朝鮮人が長きにわたって社会の「見えない住民」とされていることや、単に投票することだけではなく、住民投票への参加や監査請求権なども保障されていない現状があること、民族や国籍など、誤った基準で地方参政権を見るのではなく、住民として、地方自治の視点で判断する必要があることなどを、無理解な反対意見に遭遇してきた経験とともに話されました。
民主党の土肥衆議院議員は、党内で1月に結成された「永住外国人の法的地位向上を推進する議員連盟」において、参政権を保障する法案の実現をめざしてどのような取り組みをしているかを紹介。党内外に多くの反対意見があるなかで、「多様な価値観をもつ社会」、「批判的な意見を受け容れる社会」に日本を変えていくためにも、粘り強く取り組んでいきたいという意思を示されました。
討議の最後に丹羽さんは、政府にはマイノリティの意見を聞く義務、マイノリティには意見を主張する権利があり、「当たり前のこと」が通る社会にしようと参加者に呼びかけ、最後に集会アピールを全員で採択して集会を終えました。