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2008年6月19日 (木) 更新

[活動報告] 参議院で取調べの可視化法が成立

080603  「取調べの可視化法案」(刑事訴訟法改正案)が6月3日の参法務委員会で審議・可決されました。私は法案発議者の一人として質疑に対する答弁に立ちました。法案は、翌4日、参議院本会議で可決、成立するに至りました(参議院先議)。
 昨年12月4日に参議院に議員立法として提出しながらも、与党の審議拒否、引き延ばしで実に法案提出以降、半年以上が経過しての成立でした。狭山事件をはじめとするすべての冤罪事件の解決・防止、司法の民主化にむけての第一歩です。

 委員会審議では与党議員から「可視化はむしろ真相解明を困難にする」「捜査に弊害が出る」「検察や警察での一部可視化の試行的実施をふまえるべき」との意見が出されましたが、その実証的な根拠は何も示されませんでした。ましてや最近の志布志事件、氷見事件、そして過去の免田事件、財田川事件、松山事件、島田事件の死刑再審請求4事件で相次いで無罪判決が出されていますが、自白偏重の捜査手法が何ら反省もされず、今日まで改善されていないことは明らかです。取調べの部分的な可視化の議論もありましたが、都合のいい部分のみの可視化は意味を持たないばかりか、逆に弊害を生み出すことは言うまでもないでしょう。裁判において取調べの適正に疑問を抱かれることのないようにするためにも、取調べの全過程の可視化は警察・検察にとっても逆にプラスになるはずです。
 また委員会では、狭山事件の再審請求で証拠開示を求めているが今だに開示されていない状況を答弁の際に紹介しましたが、この法律には公判前整理手続の段階で検察側が持っている「証拠リストの開示」が明記されています。弁護側等が検察側がどのような証拠をもっているのか、そのリストを開示できるというものです。冤罪事件で証拠の隠蔽やねつ造が行われてきたことなどを考えると、公正な裁判を保障するという点でも大きな意味があります。
 また、来年5月から裁判員制度がスタートしますが、警察・検察側の主張・証拠にもとづいて市民が有罪か無罪か判断することで、市民が直接、冤罪を生み出してしまう可能性があります。裁判所は、警察や検察の自白偏重の取調べを追認し冤罪に荷担してきたことを真摯に反省し、今回可視化法が参議院で可決された重みを受け止め、再審請求事件については謙虚に事実調べを行うという対応をとるべきだと考えます。
 自白偏重の冤罪をなくすためには、今回の法案に盛り込んだ取調べの全過程の可視化の他に、取調べの際の弁護人の立ち会い、代用監獄の廃止、長期拘留の禁止等、引き続き取り組まなければならない課題は山積しています。
 衆議院での審議がまだ残っており、引き続き可視化法の成立とあわせ、司法の民主化にむけて取り組んでいく決意です。

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