6月21日、大阪弁護士会主催の「裁判員になったとき見抜けますか?違法な取調べ」と題するシンポジウムが行われ、私は民主党の取り調べ可視化法案に関わった立場からあいさつしました。
6月20日、国会は閉会しました。民主党が議員立法で参議院に提出し可決した刑事訴訟法改正案(取調べ可視化法案)は、衆議院に送付されましたが、残念ながら与党の妨害により廃案とされてしまいました。
司法改革の一環として、来年5月には市民が裁判員として裁判にかかわる制度が導入されます。一般市民が無作為に選ばれ裁判の評決に関わることになりますが、志布志事件や富山氷見事件など最近においても冤罪事件が発生している現実を踏まえたとき、取り調べについての客観的資料の提示が大変重要となってきます。
取り調べの可視化には捜査の障害になるなどの消極論がいくつかありますが、説得力のあるものは全くありませんし、一見歩み寄ったかに見える取調べ過程の「一部可視化」の提案はむしろ危険であり、「全課程の可視化」が必要です。
この日のシンポジウムでは、大阪高等裁判所所長襲撃事件の冤罪被害者二人が、実際に受けた嫌がらせや暴言、暴行など、密室の取調べの一端を語りました。また、模擬裁判が行われ、裁判での被告人、弁護側、検察側のやりとりに録画・録音が導入された場合、またその一部のみ見た場合の印象についてシュミレーションで参加者に考えさせるプログラムもありました。
冤罪被害者にとって冤罪は人生を奪うものに他なりません。同時に、裁判員制度の導入によって市民が冤罪に関わるとすればたいへんな重荷を背負わせることにもなります。冤罪の防止と取調べの可視化や証拠開示の重要性など、市民に知らせ、世論を高めていく必要があります。
国会においては、次の臨時国会においてこの法案を再度提出し、あらためて成立にむけて全力を尽くしていきます。