6月6日、「アイヌ民族を先住民族とすることを求める国会決議」が衆参両議院において全会派一致で採択されました。
この決議は2007年に採択された「先住民族の権利に関する国連宣言」を拠り所とし、北海道洞爺湖サミットの開催を機に提出されました。1997年、札幌地方裁判所二風谷ダム訴訟において、国際人権B規約第27条に基づき、アイヌ民族を「先住民族」と考える司法判決があったものの、国会決議はこれまで実現していませんでした。決議では、アイヌ民族を「独自の言語、宗教や文化の独自性を有する先住民族として認めること」、また、関連する「総合的な施策の確立」に早急に取り組むことが示されています。
私は、これまでの歴史の反省に立って、アイヌの人々とともにこの決議の具現化に引き続き取り組みたいと思います。
これまでのアイヌ民族に対する誤った歴史認識の転換はもとより、現在もなお続くアイヌの人々に対する抑圧や分断の連鎖を取り除くための具体的な行動が求められます。有識者の意見を聞くという政府方針ですが、これまでのように当事者の声が他者によって代弁されるということがないように、アイヌ民族当事者による参加と承認が担保された有識者会議となるよう求めます。
また、洞爺湖サミットにあわせて開催された「アイヌモシリ先住民族サミット」(7月1日~4日)で共有された課題や展望をもとに、さらなる議論が深められることを期待しています。
そして、北海道のみならず、日本に暮らすアイヌ民族をはじめとするすべてのマイノリティ当事者の生活実態や経験を踏まえた人権政策や社会保障政策を求め、更なる相互連帯のための対話と行動を推進していきます。
最後に、人間の尊厳と権利を叫び、奪われたふるさとや引き離された家族を取り戻すために闘ってこられた多くのアイヌ民族の先人や今日まで命を繋いでこられた人々に心より敬意を表します。
「アイヌ民族を先住民族とすることを求める国会決議」(参議院ホームページ)
「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」に関する内閣官房長官談話(首相官邸ホームページ)