5月23日、狭山事件の再審を求める市民集会が東京で開催され、全国から約2500人が参加しました。
1963年、石川一雄さんが不当な別件逮捕をされてから実に46年目を迎えました。再審を求める闘いは第3次の闘いに入り、これまで数多くの専門家による鑑定書や科学的に無実を証明する証拠が提出されてきたにもかかわらず、いまだに事実調べも行われていません。
冤罪は決して過去のものではなく、近年でも富山の氷見事件などのように、警察の違法な取り調べによる自白の強要や証拠のねつ造により犯人がでっち上げられ、誤った判決が下され、服役後に無実が判明するという事件が起きています。冤罪を生む構図は46年前の狭山事件と変わっていません。
おりしもこの5月、裁判員制度がスタートしました。市民が重大事件の刑事裁判の判決に裁判員として関わります。「疑わしきは罰せず」という刑事裁判の原則を市民一人ひとりが再確認しなければならないことはいうまでもありませんが、結果として冤罪の片棒を担がされることのないように、取り調べの全過程の可視化や検察側の証拠開示が必要です。現在、参議院で可決されている「取り調べの可視化法案」を一日も早く衆議院で可決成立させる必要があります。
取調べの可視化は国際潮流でもあり、国連規約人権委員会は昨年10月、日本政府に対して、取調べの録画・録音や弁護側への十分な証拠の開示の保障、代用監獄の廃止などを勧告しています。
このような状況にあって、東京高裁が狭山事件の事実調べや証人尋問を一切行わないことは、司法の改革、司法の民主化にも逆行します。
あらゆる冤罪・人権侵害をなくし、取調べの全面可視化をはじめとする司法の民主化を進めるためにも、狭山事件の一刻も早い事実調べ、証拠開示などが求められます。