昨年、参議院で可決されたものの衆議院で与党の妨害によって廃案となった「取調べの可視化法案」(刑事訴訟法改正案)が、4月23日、参議院の法務委員会で審議、翌24日に参議院本会議で可決成立しました。
法務委員会においては、法案発議者として趣旨説明を行い、答弁者として松野信夫議員(熊本選挙区)、前川清成議員(奈良選挙区)とともに答弁席に立ちました。
審議では主に下記の点について強調して答弁を行いました。
1)来月5月21日から裁判員制度がスタートすることをふまえ、本来ならば、それにあわせて取調べの全面可視化が実施されなければならないこと、
2)現在、検察・警察が行っている一部録画・録音では、事前に自白を誘導したり、故意に録画・録音を編集したりする等、冤罪を生み出す可能性が十二分にあること、
3)取調べの可視化は世界の流れであり、可視化だけでなく弁護人の立ち会いも認めていないのは日本のみであること、そして可視化が実施されることによって自白率が下がったり治安が悪化したような国はないこと、
4)検察官のもつ膨大な証拠のリストの開示が必要なこと。
与党側は、「取調べの機能が低下する」、「諸外国とは捜査の権限が違う」、「組織的犯罪に対応できなくなる」、「一部可視化の成果を見極めるべきである」等々、どうしても可視化を実現したくないという趣旨での質問を浴びせてきましたが、堂々と論破したと考えます(議事録ご参照下さい)。
裁判員制度実施を前に、また数多い冤罪事件が発生してきたことを踏まえれば、取り調べの可視化の実施に期待する世論は圧倒的に大きいのではないでしょうか。
今回こそ、衆議院で市民も巻き込んだ形で審議が行われ、可決されることを期待するとともに、これらの司法の民主化を一つ一つ進める中で、狭山事件をはじめ数多くの冤罪事件の解決に結びつけていきたいと思います。
参議院法務委員会(4月23日)議事録(参議院ホームページ)