9月15日、狭山事件の再審を求める市民集会が東京で開催され、私は、集会の基調提案を行いました。
狭山事件は発生から46年がたち、再審を求める闘いは第3次再審請求の申し立てから4年目にはいりましたが、9月10日、狭山弁護団と第3次再審請求を審理している東京高裁第4刑事部の門野博裁判長、そして東京高検の担当検事による三者協議がはじめて行われました。
三者協議の中で中山武敏弁護団長は東京高検に対し証拠開示請求を行う一方、東京高裁に対しては証拠開示勧告を行うよう求めました。その結果、東京高裁は検察側に対して弁護団が開示請求している証拠の有無について10月末までに回答するよう指示しました。このような重要な展開を迎える中で今回の集会は行われました。
石川一雄さんの46年に及ぶ無実の叫び。不当な判決に対して再審を求めてきた長きにわたる闘い。にもかかわらず、事実調べや証拠開示はこれまで一度も行われてきませんでした。
新証拠を次々と発掘し、裁判所が正面きって反論できない状況にまで追い込んできた弁護団の闘い。北海道から沖縄まで市民集会が各地で行われ、一昨年にはわずか半年で100万人の署名を集めた世論の高まり。そして、狭山事件と同様の不当な取り調べによって仕立て上げられた志布志事件や氷見事件など繰り返される冤罪事件の発覚。さらには今年5月の裁判員制度のスタートに伴う市民裁判員への明確な証拠の提示などの条件整備の必要性。これらの背景があってこの大きな展開がもたらされたといえます。
狭山事件の未開示の証拠は積み上げれば3メートルにもなるといわれています。弁護団は今回、殺人現場とされる雑木林でのルミノール反応検査(血痕反応を調べるもの)報告書など約20項目の証拠の有無を開示するよう求めています。この証拠開示の要求に検察は真面目に応えなくてはなりませんし、裁判官は最後まで追求していく責任があります。
この三者協議により狭山再審は重要な段階に入りました。狭山事件で証拠開示や事実調べ、そして再審が実現すれば、袴田事件をはじめとする他の多くの冤罪事件にどれだけの勇気を与えることができるか。それらの闘いとも連携して、世論をさらに高めていこうと呼びかけました。
市民集会の後、様々なえん罪事件と闘う人々と「狭山事件の再審を求める市民の会」事務局長の鎌田慧さんらにより、取り調べの可視化の実現をはじめとする要請が民主党に対して行われ、前川清成、松野信夫両参議院議員と私の三人で要請書を受け取りました。国政においても司法の民主化にむけて引き続き取り組んでいきたいと思います。