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2010年3月 2日 (火) 更新

[トピックス] 個人通報制度の実現を〜松岡とおる参議院議員、日弁連の集会で訴える

100115bw 2010日本の人権を国際標準に。「今こそ、個人通報制度の実現を!大集会」が1月15日、東京・日比谷公会堂でひらかれた。主催は日本弁護士連合会。
 開会あいさつを宮崎誠・日弁連会長がおこなったのにつづき、各政党の代表が決意を表明。民主党からは松岡とおる参議院議員が、「人権侵害救済法」制定とあわせ個人通報制度の実現を訴えた。また、社民党からは福島みずほ・党首(内閣府特命担当大臣・参議院議員)があいさつした。
 この後、日弁連の田島義久弁護士(自由権規約個人通報制度等実現委員会副委員長)が基調報告。また、(1)女性にたいする差別、(2)刑事手続き、(3)表現の自由について、個別報告がおこなわれた。(『解放新聞』中央版2010年3月1日号より転載)

 とくに、女性問題では、JNNC(日本女性差別撤廃条約NGOネットワーク)の山下泰子・代表世話人が、日本での女性差別が国際的に厳しく指摘されていることを紹介。同じくJNNCの永井よし子さんが、石原慎太郎・都知事の「ババア発言」(2001年に高齢女性を侮辱する発言を繰り返した)との闘い、柚木康子さんが男女賃金差別、土橋博子さんが婚外子差別を、それぞれ報告した。
 刑事手続きは、布川事件のえん罪被害者である桜井昌司さんが、「自白」を強要された体験をもとに、取り調べの全面可視化の必要性を訴えた。
 個人通報制度の早期実現を求めるアピールを採択した後、日弁連の行田博文・副会長の閉会あいさつで終えた。


基調報告(要旨)

人権保障を国際的な水準に

 個人通報制度は、さまざまな人権条約にくみいれられている制度で、日本が締結している条約としては(1)自由権規約、(2)女性差別撤廃条約、(3)拷問等禁止条約、(4)人種差別撤廃条約がある。
 この個人通報制度は、権利が侵害されたとき、国連の機関に通報して、勧告をもらうことができるというもの。勧告が得られた場合、政府はなんらかの対応をしなければならないため、個別の課題で人権保障が前進すると期待されている。
 また、裁判官も、将来の通報を意識して、国内の裁判といえども、条約に定められた権利については国際的な解釈に目を向けざるを得なくなり、国内の人権保障の面で大きな向上が期待される。
 国連の考えは、人権条約をとおして、国内の人権保障の標準を国際的な水準に高めようというもの。この背景には、第2次世界大戦期の反省がある。人権は国際的に見守り、これを保護していくことが、国際平和を維持する上でも不可欠という教訓だ。
 ところが、日本は、個人通報制度が利用できない。たとえば経済協力開発機構の加盟30か国で個人通報制度を有しないのは日本だけ。隣国の韓国は、自由権規約の第1選択議定書、女性差別、拷問等禁止、人種差別禁止のすべてで個人通報制度を採用している。
 このほか、日本政府は自由権規約委員会から何回も第1選択議定書の批准が勧告され、女性差別撤廃委員会、人権委員会からは個人通報制度の受け入れを繰り返し勧告されている。

(以下チャートを含め、『解放新聞』中央版2010年3月1日号より転載)

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